人を愛しすぎてしまう人たちに祝福を

めいちゃんのブログです

「さよならだけが、人生だ。」

なんか凡庸だった、というのが素直な感想だ。 今までの作品にあったような切迫感のようなものが抜けたとも言えるかもしれない。 私が初めてクラックラックスのライブをみたのは、1stEP『CRCK/LCKS』を出す直前の2016年1月だが、その時に感じたのは「混乱、混…

パン屋の彼女

コンビニで好きなだけスイーツを買って、大学のラウンジで落ち合うのが私と彼女のお決まりのコースだった。 みかんの入った大きな200円のゼリーと、一番コスパのいいつぶグミ、あとは焼き鳥の皮。ファミリーマートでの豪遊はこれで完璧。私たちはお金がなか…

血の滲む身体で、あるいはルッキズムについて。

小学生の頃、父親の車に乗せられてついた先は大きな病院だった。 その頃のわたしはひどいアトピー持ちで、お風呂に入ればお湯が傷口に染みてよく泣いていた。 父は、診察室に入るなり娘を入院させてくれと頼み込んだ。私は何も聞かされていなかったから、大…

「パパ活」をしたい彼女に宛てて

「パパ活をしたいけど、周りが止めるのでやめた」 という、ある学生の意見が授業で読み上げられた。 フェミニズムに関連した授業だった。 パパ活とは何かという説明は省くが、いわゆる愛人契約である。 これは今に始まったことではない。「現代の女性は~」…

男に依存するのをやめられなかった女の話

その日の晩、「好きだ」と言われて、同じ言葉を返せなかった。 何度言われても、私は言い淀んでいた。 知っていた。その「好き」という言葉がいかに確信をもったものかを。 知っていた。わたしにも同じ覚悟を返してほしいと思っているということを。 知って…

それでも、救いたい人がいるということ

電車の中で泣くのが趣味だ。 家に帰ったら泣こう、とか トイレで泣こうなどとは思わなくなった。 泣きたい瞬間が多すぎるから、 泣きたい時にすぐ泣くことにした。 東京の街が好きだ。 泣いても誰も咎めない。見て見ぬふりをしてくれる。 だって、みんないろ…

縹色の手紙

なんできみが死んだの。死ぬなら私の方だったじゃない。 また季節が冬にぶり返している。 コートを首元まできっちり締めている ショーウィンドウに移る自分の姿を見て、 Kちゃんのご両親のことを思った。 焼香もろくに出来ず、遺影の前で泣きじゃくった私を …

すべての愛が腐った臭いが立ち込める

愛の腐った臭いが立ち込める。 水々しく熟れた色鮮やかな果実たちは、一斉に腐臭を放っている。 一口ずつきみが齧ったところから黒ずんでいるのを、きみは見もせずにいる。 私の苛立ちは暑さを伴って季節を変えてゆく。冬の冷静さが失われ、春の日差しは情熱…

散らかってる男の子の部屋が好きだ

「ごめん今だいぶ部屋散らかってるけど」と言われ、 「うん大丈夫よ、部屋きったな!って言ってあげるから」 などと茶化しながらタクシーで彼の家に向かう。 タクシーの運転手さんへ的確に道の指示を出すのを見て、 あぁいつも遅くまで仕事の飲み会なのだな…

2018年買ってよかったもの

やろうやろうと思ってたら年が明けていた。 私から言いたいことは「どんどん欲しい物を買え」それだけです。 PRADAの財布 社販も使って多分4万くらい。 最高。会計の時に財布を取り出すだけでテンションが爆上がりする。 小さいバッグが好きなので長財布から…

大好きな人とクリスマスを迎えたかった。

めいちゃん主催パーティー第2弾 FORMATION Xmas Party DJ 小西遼(from CRCK/LCKS) fanamo’(from 踊foot works) Kumachang バスキン亭ロビンス Food ナカマラさん Drink ゆうせい 大好きだった男に振られてしまった。 22歳の誕生日を迎える何ヶ月も前から…

聞いたことがありますか、人が殴られる音を。

暴力とともに育った。 5歳の誕生日の翌日、起きると母親がいなかった。 家の二階から、一階にいる父親に「ママは?」と問いかけると 「ママは出て行ったんだ」と言われた。 素足に床の冷たさが嫌にまとわりついていたことを覚えている。 両親の喧嘩はしょっ…

最近のめいちゃんの成果物2

成果物1はこちら⬇︎ 最近のめいちゃんが更新したもの - 人を愛しすぎてしまう人たちに祝福を FORMATION Xmas Partyを開きました。 なんとプロのミュージシャンが二人もDJで参加してくれました。 CRCK/LCKSから小西遼、踊Foot Worksからfanamo’。 詳細は以下の…

全ての恋人たちへ、メリー・クリスマス。

午前5時の電話口で私は彼に 「うーん、苦しくないと恋愛じゃないよ」と言った。 菊地成孔や牧村朝子のことばを引用しながら、 「誰かをすきになるっていうのは、 自分と相手を切り離して考えられなくなるってこと なんだと思うよ。狂って当然だ」と。 彼女を…

服とメイク道具が私の味方

冬の日は短い。とっくに外は真っ暗だった。 音楽をスピーカーから流し、よし、とサンローランの化粧下地を手に取る。 ポール&ジョーのジェルファンデーションに、ディオールのアイシャドウ。 ヴィクターアンドロルフのきつめの香水をつけて、ジバンシイのリ…

コンビニ冷食

文筆家のまきむぅこと牧村朝子さんを講演会にお呼びした際に、 「誰かを好きになるって、自分と他者の境界線が曖昧になるってことだと思うの。」 と彼女が言っていたことをよく思い出す。 「私はね、コンビニで好きな子の好きなスイーツを見つけて、思わずそ…

フェイス・パック

午前2時6分。 明日は好きな男と初めてラブホテルに行くから ウキウキしている。 浮き足立ちすぎてフェイス・パックをしている。 いつも、彼の家で過ごしていたから、 ラブホテルに行くのは小旅行の気分だ。 パックの裏側の説明を読むと、 20分くらいは放置し…

ターコイズブルーの

表参道のスパイラルに寄ったら、現代美術がずらりとならぶフェアがやっていた。Selected Art Fair 2018 「蒐集衆商」、らしい。 あした28日までやっているみたいなので表参道へ行く際はぜひ。 いくつか見たことある作家さんの作品が置いてあった。 作品には…

最近のめいちゃんが更新したもの

最近のめいちゃん絡みのもの ポッドキャストSunnySide AMにゲスト出演しました 大好きなクマちゃん先生と めいちゃんのバースデーパーティーについて喋ってます。 私がなんのためにパーティーを開くのか、などの エモめ話をしています。30分くらい。 EP16:…

亡き王女のためのパヴァーヌ

午後9時8分。 タコをバジルソースで和えたやつが食べたい。タコ、好きなんですよね。 あぁ、白菜の漬物も食べたい。柚子の皮が入っていて香りのいいやつ。 海が見たいな。横浜とか鎌倉にサクッと行きたい。ずっと浜辺でじっとしていたい。 あと、死にたい…

セシルの週末

日記を書きます。 午後14時55分。 社会福祉思想の授業を受けた後、AirPodsを耳にはめる。 Jazz Dommunistersの『Drive2』を最大音量で流して足早に教室を出る。 その足で15号館裏の喫煙所に直行し、たばこを吸う。 小雨が降っていた。 授業を受けるのは楽し…

あたし冷え性だから、

ここは日記のように使うことにします。 日常的に何かしら書くこと、が目標。 午前2時42分。 好きな人が好きだと言った歌が流れて、 どうしようもなく抱きしめたくなる。 そういえば以前、なんだか会いたくなってしまって タクシーを夜中に走らせてセフレの家…

大事な人ができてしまった〜ビッチ引退〜

セックスすれば構ってもらえる 誰かの温もりを感じながら眠れる さみしさが押し寄せた時に、 大切な人をぐちゃぐちゃにしてしまわなくて済む あの時のように、 幾度と訪れた「あの時」のように、 好きな人を困らせることがない と 気づいたのはごくごく最近…

あまい季節

冬のいちばん寒い時に、その季節はやってくる。 私は六本木のミッドタウンでチョコレートを選んでいた。 サダハルアオキの店内は、贈り物を選ぶ女性で溢れていた。 人の熱気ではなく、贈り相手への気持ちが彼女たちからこぼれて店に充満している。 うっとり…

あなたの柔らかいはだに鼻を押しつけて 右へ左へと頭をうごかしてその感触をたしかめる 首や頰などはたまらなく噛みたくなってしまって その衝動をそのまま欲望の波に放る 「痛!あなたもう大人なんだから痛いのわかるでしょう」 なんて言われてくすくす笑う…

カンボジア旅行記―取り留めもないこと

最初に訪れた首都・プノンペンの街並みの美しさに、息をのんだ。なんとかこの感動を所有したいと思ってスマホのカメラレンズを街に向けたが、何もかもが写りきらなかった。何がどう美しかったのかは言葉では説明しづらい。しかしそこには働く人、涼む人、そ…

「此の手は其の疲れを癒す為だけに在るの」

朝日を浴びながら一人家路につくときには 消えたくなる。 もうとっくに高いところまで上った強い太陽の光と、 私とは反対方向に向かう今日という日を始める会社員の出勤の波に 体の表面がごわついて消えてしまいそうになる。 誰かと一緒にいたくてしょうがな…

人待ちのクリスマス

人を待っていた。終点から終点まで東西線に揺られることを繰り返しながら私は人を待っていた。空が名前をつけがたい色のグラデーションを携え、遠くには東京スカイツリーが見えた。 私はそれを綺麗だと、思った。誰かをこうやって待つ時間はそれはそれで悪く…